介護保険の利用者負担⑭

ケアマネージャーを目指す柔道整復師、機能訓練指導員のoasisです。

介護保険財政の厳しさから所得のある被保険者は、高負担になります。

利用者負担ということは介護保険給付されないということです。

低所得者への救済として利用者負担の軽減や減免があります。

細かい数字の暗記が多いですが、しっかり覚えていきましょう。

POINT

  • 収入に応じた自己負担割合
  • 利用者負担になるものとならないもの
  • 利用者負担の軽減
  • 収入に応じた高額介護サービス費・高額介護予防サービス費の負担上限額
  • 高額医療合算介護サービス費・高額医療合算介護予防サービス費の手続き
  • 特定入所者介護サービス費・特定入所者介護予防サービス費(補足給付)の上限額
  • 生活保護移行防止の負担軽減のねらい
  • 食費・居住費の特例
  • 社会福祉法人等による利用者負担の軽減制度の対象となるサービスと対象者と軽減額
  • 利用者負担の減免がある要件

利用者負担の範囲

分類負担割合
年金収入等 340万円以上3割
年金収入等 280万円以上2割
年金収入等 280万円未満1割
収入による利用者負担の割合

負担割合3割:給与収入や事業収入等から給与所得控除や必要経費を控除した額が220万円以上で年金収入+その他の合計所得金額340万円以上(世帯に2人以上の第1号被保険者がいる場合は463万円以上)

負担割合2割:合計所得金額が160万円以上で年金収入+その他の合計所得金額280万円以上(世帯に2人以上の第1号被保険者がいる場合は346万円以上)

市町村から要介護認定を受けた人には介護保険負担割合証が交付される。

利用者負担の範囲

施設等における食費・居住費

  • 施設サービスの食費・居住費
  • 短期入所系サービスの食費・滞在費
  • 通所系サービスの食費

食費 = 食材料費 + 調理コスト相当額

居住費・滞在費 = 室料 + 高熱水費相当額

日常生活費等

施設等における日常生活費のうち、利用者負担が適当な物

理美容代、教養娯楽費など

おむつ代は保険給付の対象(施設サービス・短期入所系サービス)

遠隔地事業者の居宅サービスを利用する場合の交通費・送迎費、施設の特別質や特別食等の特別なサービスを利用する場合の費用などで、通常のサービス費用を超える部分

利用者負担の軽減

低所得者への対策として利用者負担の軽減がある

高額介護サービス費・高額介護予防サービス費

介護保険の自己負担額が高額になった場合に支給される保険給付

除外:福祉用具購入費、住宅改修費、施設における居住費・滞在費・食費・日常生活費、生活援助型配食サービス

高額介護(予防)サービス費の支給要件を満たす場合、通知と申請書が届くので、領収書を添えて市町村に提出することで、償還払いの形で支給される。

所得区分上限額
現役並み所得者(本人課税所得145万円以上)4万4400円(世帯)
住民税世帯課税4万4400円(世帯)
住民税世帯非課税2万4600円(世帯)
住民税非課税世帯で、課税年金収入額と合計所得金額の合計が年間80万円以下、
老齢福祉年金の受給者
2万4600円(世帯)
1万5000円(個人)
生活保護受給者1万5000円(個人)
高額介護サービス費・高額介護予防サービス費の負担上限額

住民税世帯課税の区分の月額の上限額は、2017(平成29)年8月より3万7200円から4万4400円に引き上げられた。2020(令和2)年までは年間負担上限額が3万7200円×12とする緩和措置をとっている。

老齢福祉年金

国民年金制度発足時(1961年・昭和36年)に50歳を超えていたい人を対象に、70歳(障害者は65歳)から支給される年金。金額が国費でまかなわれるが、受給には所得制限がある。

高額医療合算介護サービス費・高額医療合算介護予防サービス費

各利用保険の世帯内で介護保険のサービスを受ける者がいる場合、1年間(8月~翌年7月)の医療保険と介護保険の自己負担額の合計額(高額療養費、高額介護サービス費が支給される時はそれを除いた額)が政令で定める一定の上限を超える時に支給されます。

介護サービスのうち、福祉用具購入費、住宅改修費、施設における居住費・滞在費・食費・日常生活費、生活援助型配食サービスは除外

特定入所者介護サービス費・特定入所者介護予防サービス費(補足給付)

施設等における食費・居住費・滞在費の自己負担額が一定額を超えた場合に支給される保険給付

給付額 : 定められた基準費用額と負担限度額の差額を代理受領方式で支給

対象サービス : 介護保険施設、地域密着型介護老人福祉正接入所者生活介護、(介護予防)短期入所生活介護、(介護予防)短入所療養介護

除外 : 現金・預貯金等が、単身者で1000万円、夫婦で2000万円を超えている者

利用者負担対象者負担限度額
第1段階市町村民税非課税の老齢福祉年金受給者
生活保護受給者
10000円
第2段階市町村民税非課税世帯で、合計所得金額+課税年金収入額が80万円以下12000円
第3段階市町村民税非課税世帯で、第2段階に該当しないもの20000円
第4段階上記3段階に該当しない者全額負担
特定入所者介護サービス費・特定入所者介護予防サービス費(補足給付)の上限額

対象者には、申請により保険者から負担限度額認定証が交付されます。サービス利用時に認定証を提示することで、負担限度額までの支払いとなります。

生活保護移行防止の負担軽減

通常の基準を適用して自己負担額をを支払うと生活保護の対象となってしまう場合、基準を変更して保護の対象にならないようにする制度

食費・居住費の特例減額

市町村民税課税の所得階層であって、高齢夫婦等の一方が施設に入所して食費・居住費を支払うことで、在宅配偶者が生計困難になるような場合、利用者負担段階を第3段階とみなして補足給付を行う措置

社会福祉法人等による利用者負担の軽減制度

社会福祉法人や市町村が実施しているサービスで、低所得者に対する利用者負担を軽減する制度

利用者負担には、サービス利用の自己負担分、食費、居住費が含まれます。

、対象となるサービス
  • 訪問介護
  • 通所介護
  • (介護予防)短期入所生活介護
  • 夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、地域密着型通所介護、(介護予防)認知症対応型通所介護、(介護予防)小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 介護老人福祉施設
  • 第1号訪問事業のうち介護予防訪問介護に相当する事業、第1号訪問事業のうち介護予防通所介護に相当する事業
対象者

低所得者であって、以下の1~7をすべて満たした人および生活保護受給者

  1. 市町村民税世帯非課税
  2. 年間収入が150万円(世帯の人数が1人増えるごとに50万円を加えた額)以下
  3. 預貯金等が350万円(世帯の人数が1人増えるごとに100万円を加えた額)以下
  4. 日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと
  5. 負担能力のある親族等に扶養されていないこと
  6. 介護保険料を滞納していないこと
  7. 利用者負担割合が5%以下の旧措置入所者でないこと(ユニット型個室の居住費に係る利用者負担額については軽減の対象)

市町村民税非課税で収入・資産等が一定要件に該当する人が、市町村に申請して該当者と認められたら

原則 : 利用者負担の4分の1

老齢福祉年金受給者 : 利用者負担の2分の1

生活保護受給者 : 全額

障害福祉サービスの利用者は、自立支援給付の適用後に必要に応じて社会福祉法人等による利用者負担の軽減制度を適用します。

高額介護サービス費等については、社会福祉法人等による利用者負担の軽減制度の適用後の利用者負担額について算定

補足給付については、補足給付の支給後の利用者負担額について、社会福祉法人等による利用者負担の軽減制度が適用されます。

利用者負担の減免

一般利用者、低所得者への負担軽減とは別に、利用者やその生計維持者に特別の事情があり、利用者負担が困難であると認められる場合、定率負担が減額、または免除される場合がある。

負担の減免等が認められる場合
  • 災害等による住宅等の財産の著しい損害
  • 死亡・障害・長期入院による収入の著しい減少
  • 事業の休廃止、失業等による収入の著しい減少
  • 干ばつ、冷害等による農作物の不作や不良による収入の著しい減少

SUMMARY

利用者負担は収入に応じて負担します。

介護保険財政の健全性を保つために高所得者には高く、低所得者には低い利用者負担になっています。

施設サービスの食費・居住費等は、通常の生活をしていてもかかる支出で、介護給付はするが食費等の生活費を給付するのは制度が違うので介護保険では利用者負担になっています。

高額介護サービス費・高額介護予防サービス費などで福祉用具購入費、住宅改修費は給付上限額があり利用者負担が定率なので制度から除外されています。

被保険者の経済的状況に応じて利用者負担の軽減制度があります。

コメント